故障ループと動作の計算
遮断器の動作特性と電流、電源側のループインピーダンス、ケーブルの長さと断面積を入力すると、保護機器が確実に動作するか、故障電流の大きさ、ケーブルの許容長を表示します。
故障ループ計算ツールは何を求めますか?
線導体が保護導体(露出導電性部分)に接触すると、故障電流は故障ループを流れます。電源、線導体、保護導体を通る経路です。ループインピーダンス(Zs)が高いほど、故障電流は小さくなります。遮断器が確実に動作するのは、故障電流が磁気(瞬時)動作電流に達する場合だけです。そのため、ループインピーダンスには上限があります。
- Zs = Ze + L · ρ · (1/A + 1/A_PE):電源側(Ze)に、ケーブルの線導体と保護導体の抵抗を加えたもの。銅、使用温度(ρ = 0.0225 Ω·mm²/m)。
- Zs,max = 0.95 · 230 / (k · In):確実に動作するための上限。k は MSZ EN 60898-1 に基づく動作特性の倍率で、B 5、C 10、D 20 です。
- 故障電流 = 0.95 · 230 / Zs:Zs が Zs,max 以下のときに限り、動作が確実になります。
この計算ツールは、動作が確実に保たれる最長の配線ルートも表示します。
注意点
Ze は最も不確かな数値です。引込点で測定するか、電力会社に問い合わせてください。初期値(0.35 Ω)はあくまで推定です。保護導体が線導体より細い場合は、ループインピーダンスが増えるので、別に入力してください。
計算の限界
この計算は、230 V の線-保護導体ループ、銅導体、磁気(瞬時)動作、0.4 秒の要件を対象としています。三相回路についても、線-保護導体ループを確認します。漏電遮断器、TT および IT 方式、銅以外の導体材料は考慮していません。結果は参考情報のみです。動作の確認と施工の実施は、現地での測定とともに、電気設備設計者と施工者の責任です。
よくある質問
Zeとは何で、どこで分かりますか?
Zeは受電点までの電源側のループインピーダンスです。現場での測定や電力会社の提供データで分かります。不明な場合の既定値は0.35 Ωですが、あくまで概算です。
結果に0.95を掛けるのはなぜですか?
確実な遮断の限度値は公称電圧の95 %、つまりやや低い電源電圧で計算されるため、結果が楽観的になりすぎません。
計算ツールが考慮しないものは何ですか?
保護導体の材質の違い、漏電遮断器(RCD)、TTおよびITシステム、遮断までのケーブルの発熱です。結果は参考値です。
関連ページ
- ケーブル断面積とMCB – 保護機器とケーブルの選定
- 電圧降下計算 – 長いケーブルでのΔU
- 電気工事士向け計算ツール – すべての計算ツール
チュートリアルで詳しく見る
- 分電盤、単線結線図、容量選定 – 回路の故障ループの確認